1月24日(火)、第11回ゼミを開催しました。
第11回の永田ゼミでは、グラフィックデザイナーの堀口努氏にレクチャーをしていただきました。 その後、グループミーティングを行い、堀口氏や講師の永田氏にアドバイスをいただきました。 【ゼミの様子】 ![]() 【堀口氏セミナー】 ![]() デザインに正解はありません。このレクチャーを通してこういうやり方もあるのだということを感じ、アウトプットの参考にしてもらえればと思います。 「Re:S ブックデザイン」 ![]() この本は、日本を旅して周り、「新しい普通を提案する」ということをコンセプトにしています。 普通というのは、昔は普通にあった水筒やフィルムカメラなどのことで、最近では新しいほうがいいという傾向になっていますが、そうではなく、もう一度古いものを見直そうということです。 始まりは、古い水筒を購入しようとしたのですが、どこにも売ってなく、田舎に行けば売っているのでは、という話しになり、それがキッカケで旅をすることになりました。 ![]() この本では、いわゆる観光地ではなく普通のまちに行っています。 観光の視点を離れれば、そこにある本物がみえてきます。 この本を発行していくにあたって、本当に誰か見てくれるのか、読者に伝わるのか、などやっていることが正解なのか不安でしたが、自分たちを信じて結果的に11号まで作りました。 11号を最後に発刊休止になりましたが、この「新しい普通を提案する」をコンセプトとしたこの本のフォーマットを使って、新しく本をつくりたいという依頼が来ました。 新しくつくった本では、旅する人、被写体をジャニーズの「嵐」のメンバーに変え、まちごとの普通を紹介していきました。 読者からは、「「嵐」の本だと思って見たら、日本を紹介している本だったが、普段気付くことのできない日本の良さに気付けてとてもよかった」、「このきれいな写真の場所はどこですか?」、「写真一枚で、自分も旅行に行った気分になった。」など様々な反響がありました。 ![]() これが一番反響が多かった写真です。 特に写真を加工しなくても、この土地の持った「本当」の力を存分に表現しています。 今回の「神戸プロモーション」ゼミも観光がテーマですが、この「Re:s」のように必ずしも、切り口が観光でなくても、まわりまわって観光に繋がるというような形もあるのでは、と思います。 大事なことは、場所をしっかりと読み解き、「本物」の魅力を伝えることです。 「フィルムカメラ パッケージデザイン」 ![]() 「サントリーミュージアム リーフレットリニューアルデザイン」 ![]() そもそもの依頼は、館内パンフレットのリニューアルでした。 そこで、コンセプトを考えるためにサントリーミュージアムを調べつくし、サントリーミュージアム本体だけでなく、立地や近くの駅、周りに住んでる人などを徹底的に調べ、何が問題かをリサーチしました。 そして、リサーチから見えてきたことをもとに、イメージブックを作り目指すべき方向性を統一するという作業を行いました。 サントリーミュージアムというのは海辺の美術館で、夕日などで時間帯により見え方が変ります。この美術館のイメージを考えたときに「ふくらむ」という言葉が出てきました。 美術館にふれることでアイデアが、想像が「ふくらむ」というイメージです。 そしてビジュアルは風船をイメージし、丸いシンボルにしました。丸の中に書いてある 「Find your sence」とは、感情や感性を発見できるという意味があります。 ![]() ![]() デザインは、民主的、つまり多数決の意見を取り入れてつくると、無難なものになってしまいます。 年配の方にも見てほしいが、まずは、若い人をターゲットに、そこから若い人が呼び水になり、年配の人が来てくれるような流れをつくりたいと思いました。 もともとはリーフレットのリニューアルだけの依頼だったのですが、他にも気になることはすべて提案していきました。 イベントを行うときに単発の打ち上げ花火的にしてしまうと、その時は人気が出たり、お客さんが増えるかもしれませんが、それが継続していくことは難しいです。デザイナーの責任として、何十年とまでは言いませんが、成果が出るまで何ヶ月、何年かは、継続的に関わっていくことに意味があると考えています。 「注染てぬぐいリーフレットデザイン」 ![]() これは大阪の伝統工芸である「注染」(ちゅうせん)という技法を使った染物です。つくり方に特徴があり、70~80枚の布を重ね、一気にインクを重ねます。そうすると一度にたくさんの染物ができます。大阪の横着を表したようなつくり方ですね。 この会社は、有名ブランドの下請けを名前を出さずにしていました。しっかりとした技術でいい仕事をしているのですが、名前が出ていないので、あまり人に知られず、若い新入社員も入ってこなくなり、やっている人たちも楽しみがなくなってくるという悪循環になっていました。 そこで、リーフレットを作ることを提案しました。 内容は表が「注染とは何か」。裏は「なぜ、注染がいいのか」を説明していて、自社のことやてぬぐい自体については一つも書かれていません。 注染でつくられるてぬぐいはすべて手作りなので中には滲んだりするものがあります。これらは、今まではB品になっていて商品にならなかったのですが、若い人たちは逆にそれがいいと購入してくれるようになりました。 このリーフレットを見ることで、注染という技法を使った手仕事によってできる滲みや揺らぎ「にじゆら」について知ってもらい、B品をB品と思わないようになっています。 つまりこのリーフレットのデザインでは、「注染」という限定的な情報に興味を持ってもらうことで、B品の価値を反転させるようなアプローチを行いました。 このように悪いと思っていることを、その価値を反転させてアウトプットできたら、とても良いものができるのでは、と思います。 このゼミの始めのレクチャーで紹介された、神戸の「ほどほど感」、これは神戸のまちも自然も何でもあるが一番がないということでしたが、これは逆にすごいいいことで、ここに焦点を当てても面白いと思いました。 悪いと思っていることに対して、いいと思っている人もいることです。 「SUNAO食堂ポスターデザイン」 ![]() これは東京にある食堂のポスターです。 ポスターには食堂と書いていなくて、日本をイメージできるようなビジュアルとコピーだけになっています。これを見た人が、「日本のものが置いてあるのだろう。」と、思ってお店に来てもらうことを狙っています。 デザインには、余白を残すものというのを主義にしていて、説明するデザインになってしまうことが、一番だめだと思っています。 写真に写っているものをそのまま説明しているポスターはあるけれど、説明は面白くありません。ポスターを見る人は、説明しなくても分かるし、さらに説明してもそのままの事を言っているので、興味がわかないと思います。 これらのようにデザインには意味があります。意味が伝わろうが伝わらなくてもどっちでもいいと思っていますが、すごく理詰めで語れるのがデザインです。デザインとはそういうのが側面としてあります。 このゼミに対して、今までの内容を確認しましたが、今行っていることは旅行代理店のような考え方が多いと思います。1チームぐらいは、小さいところからアプローチし、小さな動きが大きくなることで、様々なイベントが起こるような提案があればいいと思います。 【グループミーティングの様子】 ![]() ![]() ![]() 「Aチーム」 ■ミーティング内容 ○総合インフォメーションセンターへ提案できること で突飛な(面白い)アイデアについて考えてみる ・理想とする旅行をボードに書いてもらう? ・インフォメーションセンターに訪れた人が、次に 訪れる人の旅行プランを決めていくコーナー。 ・コウベアーはかわいいけど、グッズが置かれている場所が 限られている。 ・特殊な形をしたパンフレットは手に取りたくなる。 ・今の総合インフォメーションセンターではBGMに 「神戸シティプロモーション映像」の音楽 (http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/media/movie/kobe/ 内) やジャズが流れている。 →日本でのジャズ発祥の地としてもっとPRできるようなもの インフォメーションセンター付近で生演奏とか。たまに汽笛が流れたり。 ・集める系・期間限定系は面白いと思う。 →ガチャガチャ(おもちゃが入っているカプセル)をひいて「おつげ」 として行き先を決められたり、観光地のミニマップが入っている。 たまに総合インフォメーションセンターの職員の方を一日ガイドとして 神戸を案内してもらえる権が入っていたり。 総合インフォメーションセンターの入口付近に設置して、通行者の気を 惹く仕掛けにする。 神戸のホテル・旅館・レストランなどのクーポン券が入ってても面白い。 10円でひけるようになっていたらやりたい。 →もちろんガチャガチャだけでなく、中に入ってもらったら観光PR用の 冊子やマップなど、ツールもさりげなく置いて、もっと深く知って もらったり、そのツール自体を訪れる目的としてもらう事も考えている。 →ガチャガチャに使うコインもポートタワーなど、神戸の代表的なシンボルが あしらわれているものがあったらよい。 「関口宏の東京フレンドパーク」のコインとパジェロのダーツみたいに、 コインを記念にとっておくことも、ガチャガチャにつかうこともできるような 物になっていたら面白い。 ガチャガチャをひく為に一度インフォメーションセンターの中に入ってもらい、 コインを持って行ってもらえるようにする。 よくバーやレストランでオリジナルのコインを配っているところがあるので、 オリジナルのコインを作ることはむずかしいことではないかもしれない。 →最終プレゼンでガチャガチャをデモンストレーション出来ると面白い。 中西さんにガチャガチャを実際に引いてもらう。 「Bチーム」 ■ミーティング内容 ・パンの愛好家を探す、パン文化を広げる ・雑誌のようなやり方は古い ・10 年、20 年先を目指し提案する ・食育を通して、子どもや地域を巻き込んでいく ・テーマ:パン文化←かっこいいネーミングが必要 ・パン、食育の勉強会をする ・神戸のパン愛好家をつくる ・消費者の食育レベルを向上させる ・なぜシェフはみんなヨーロッパに行くのか?←お客さんの食に対するレベルが高い ため ・食育、消費者の意識を向上しさせ、神戸の食文化の地位を上げる ・ロゴをつくる 「Cチーム」 ■ミーティング内容 ●プロジェクト名「ママとコ」(仮) ●対象範囲 三ノ宮、元町周辺 HAT~メリケン →子連れの旅となると、「自然系」のところが多くなる。 ママとコでは、ママが今まで行っていたところに気兼ねなく行けるようにすることを目指し、「都市部」での観光を重点的に考える。 ●提案イメージ ○子連れ観光情報の蓄積「ママとコ リサーチ」 例えば、月に1つずつホテルの子連れ客に対するサービスなどをリサーチし、発信していく。 このとき、概要を紹介するだけでなく、寄っていく感覚、デティールをせめるような面白さを意識していく。 ○ママとコに優しいまちをPRするための仕掛け「ママとコ ウィーク」 ママに知ってもらう、観光業界にチャレンジしてもらうためのお試し期間を設ける。 -市としてできる取り組み案 インフラ関係 ・ママさん優先シティーループ ・ベビーカーロード ツール整備 協力企業、店舗などへの貸し出し ・ロゴ制作 ・バッジ、バナー、ベンチ… -メインイベント案 ・レストランウィーク ママとコ版 ・神戸コレクション ママファッション ・子連れで聞けるクラシック演奏会 ・美術館での子連れ客向けツアー ・客船イベント -プロモーション案 マップ化 カテゴリ ・「ママ」が楽しめる 子連れで楽しめるショッピングなど ・「コ」が楽しめる 体験型観光やショーイベントなど ・「ママとコ」が楽しめる 子供向けメニューもあるレストランなど ・「ママパパ」が楽しめる(おまけカテゴリ) 一時保育+バーなど イメージブック作成 -プロモーション先 ・子どもを持つ親向けの雑誌など 「Dチーム」 ■ミーティング内容 【振り返りで出てきた意見】 ・雁字搦めのデートにならないようにプラン作り(好きのあるデート) ・ホームページや冊子などで紹介されているデートコース・場所は場所の紹介やおすすめのお店の紹介。今回Dチームがリサーチしたデートログは、そこの体験談(いい思い出、悪い思い出を含む)で、その場所の魅力をウソ偽りなく(商売っ気も)伝えているのでこのログは観光、神戸の魅力を外部に発信するのに非常に有効だと改めて思った。 ・初めにこのチームがデートに絞った時にいいなと思ったことは人間臭いところ。 ・人間臭さを綺麗に伝えればいい。 ・今着地点が見えていない。 【アドバイスを受けて】 ・想像させて、妄想させて行きたくさせることが必要。 ・バランスが大切。写真、文字、余白の残し方。 ・場所のストーリーがたくさん出てくるけど、どういった経緯があってこの場所に来たのかを読み取れるような表現。場所をスポットとして知ることもできるし、そのデートのストーリーを読めることもできる。僕たちがストーリーを考えるよりも、ログのストーリーを読める方がいいのではないか? ・美女時計みたいな見せ方ではない。 ・写真だけではなく、言葉の力(コピー)も有力な表現の方法。 ・例-デートログより)王子公園の春、象が発情して(中略)お勧めです。この話を読んで私はすごく王子動物園に行きたくなったけど、カップルとしては発情している光景は見たくないので春は避けようと思うかも。読み手によって感じることが違うデートログの面白さを伝えたいと悩んでいる。デートログを読むと面白いしデートは人それぞれ語ることが出来る。そんな瞬間を作りたい。 ・コピーも情景を連想させる。 ・想像や妄想の世界に落とし込むこと ・ウエブと現実空間がリンクした方が面白い。 ・リアリティにとらわれず大きいことを提案したい。 ・デートという事柄を楽しめるのですが、人に伝える説得力が見つからない。 ・神戸は観光地って観光地ではないかもしれない。デートと言われて初めてピンとくる街ではないか? 「Eチーム」 ■ミーティング内容 □アドバイス ・提案するときは大きく提案するほうがよい。 ・アンケートをとるなら世界中の人にとってもらうと面白い。それだけで資料になる。 ・ポスターを作成する時も世界中の言葉のバージョンがあればおもしろい。 ・リアルの声は読者のハートをつかみやすい。 ・ドミトリーをリサーチすればバックパッカーの人の目線での神戸を知ることができる。 ・まず、小さいイベントをいくつもピックアップし、そのイベント同士が繋がることができるのか? ・外国人の人が神戸で作っているものなどをガイドブックに落とし込むとよいかも。 【次回について】 次回の第12回永田ゼミは1月31日(火)になります。 最終プレゼンまで残り2回となりました。最終プレゼンに向けて良い提案ができるように頑張りましょう。 ゼミ以外の日もKIITOのスペースを開放しておりますので、グループミーティングをするチームはいつでもスペースをご使用下さい。 時間はいつも通り19時15分からになります。 では、次回も宜しくお願いします。
by kiito_school_vol5
| 2012-01-27 17:13
| 第11回
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